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mixi engineer blog

ミクシィ・グループで、実際に開発に携わっているエンジニア達が執筆している公式ブログです。様々なサービスの開発や運用を行っていく際に得た技術情報から採用情報まで、有益な情報を幅広く取り扱っています。

体験とイノベーション: トライアウト・ランチ, SWLT

innovation center

イノベーションセンター 森本です。

ミクシィでは、社内からの新規事業アイディアをすくいあげ、プロダクトにしていくフレームワークがあります。それが「ミクシィ イノベーションセンター」です。今年は「きみだけLIVE」をローンチし、振り返って既に独立したものも加えるとDeployGateノハナ、そしてminimo家族アルバム みてねといった新規アプリサービスのプロジェクト群も仲間として動いています。

アイディアの敷居を下げる

アイディアをプロダクトにするには、しっかりした仮説とその裏付け、マーケット検証などが必要です。しかし、そこまでプロットを固めていく前の「思いつき」状態にあるものも大事です。まずは過去の先入観やサンクコストなくアイディアを和気あいあいと検討し、その中のいくつかは経営会議にかけられるまで育てていく。そんな「アイディアの最初の持ち込み場所」として、イノベーションセンターでは「トライアウト・ランチ」という昼休みのブレイン・ストーミングを、渋谷オフィス7Fコラボルームでグループ社内の自由参加者を相手に毎週開催しています。

今年2015/4に入社したばかりの新卒のみなさんも参加してくれてます。フレッシュなかたほどフレッシュです。こういう場に加わってみたい、とお思いのあなた、2016/3あるいは2015秋卒業予定のかたでもいらっしゃい!

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アイディアとの出会いを作る

新しいアイディアは座っていても出づらいものです。人に会ったり、旅行したり、あるいは新しいデバイスやガジェットで遊んでみたり。体験してみることも重要です。

今年の春のガジェット系のひとつの潮流だったのがスマートウォッチです。特にApple Watchの登場がこの流れを加速したことは間違いないでしょう。

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この手の生活ガジェットは、カタログスペックだけでは推し量れない、「暮らしてみてどうか」という、生活でのスペックや課題解決がポイントです。通勤の朝、仕事中やランチ、そして自宅でのくつろぎやお掃除・お台所仕事など。そんなユースケースでどのようなメリットの芽が見えてくるか。

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とはいえスマートウォッチはまだまだそう安いものではありません。ごく真面目に「いま、それ、要るものなの?」と彼氏や奥さんに目を見て問い詰められたら、思わず ゴクリ…… と反応してしまうこともあるでしょう。そんなあなたに。ミクシィ(およびミクシィリクルートメント)では社員を対象に、この春にスマートウォッチ購入補助制度を走らせていました。スマートウォッチ購入額の半額を会社から補助する制度です*1

「技術と利用シーン両面に変化をもたらすデバイスをタイムリーに体感してもらうことで、価値創造の質とスピードを高める一助とする」これがこの制度の狙いです。

アイディアの交換場所を作る

制度が走りだし、そして2015/4/24にApple Watchの発売が開始され、社内に徐々にスマートウォッチのユーザを見かけるようになりました。私も含め、Apple WatchのTaptic Engineの「コツコツ」「ぶるぶる」の魅力を体感した者も増えてきました。

体感して分かった「いいところ」、あるいは「イマイチなところ」を情報交換ようよ。やろうよ。ということで、いつものミクシィ7Fコラボルームで、スマートウォッチをテーマとしたライトニング・トーク「Smart Watch Lightning Talk」(略称SWLT) を開催しました。自分の手元のスマートウォッチの画面を会場に見せながらプレゼンターが説明できるよう、カメラやスクリーンも工夫しました。

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さて、どんな情報がやりとりされたのか。

このLTでは、あえて技術論やAPIのあれこれにはテーマを置かず、「生活とスマートウォッチ」に着目して敷居を低く展開したお陰で、楽しいぶっちゃけ話が多くなりました。

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公開可能なスライドから2点あげておきます。

SWLT: Smart Watch Lightning Talk

最初のスライドは、イベントとしてのキーノートに加え、私がApple Watchと生活してみての気づきです。

Apple Watchは「他人に見られない情報通知領域」として極めて有効です。パソコンやスマートフォンやタブレットは、他人の目から情報を守る手段として

  • 積極的には: ユーザ操作による画面ロック
  • 消極的には: 最終操作以降の時間発動による画面ロック

を採り入れています。ですが前者は習慣としての努力が必要ですし、lazynessこそがイノベーションの鍵だとしたら「習慣づけ努力」は悪です。後者は「一定時間操作が途絶えた場合、画面がユーザ管理下にあるとはかぎらない」という根拠の薄いロジックに立っています。
さらにスマートフォンではユーザ利便のため積極的にロック画面にも情報通知を行いますし、それが手元にある情報機器の価値です。しかし、それが常にmy eyes onlyになっている担保はありません。このジレンマ。

Apple Watchは、腕につけている間はロックにならず、情報通知が常に行われます。そしてこの画面は常にmy eyes onlyです。腕から外すとロックされ、通知はもう出ません。この切り分けは生活してみると大変快適です。Android Wearの、素直にAndroidアプリに通知機能を実装するとスマートウォッチにも現れるという思想は綺麗ですが、生活とプライバシーの面ではWatch OSに一日の長がありました。本当は、ウォッチにだけメッセ内容を通知するという切り分けができたら最高なんですけどね。

ActivetéPopを使ってみた

「スマート体重計」で知られているフランスのWithings社が出したスマートウォッチです。デザインは美しく、やはり健康方向への眼差しをしっかり持っています。なんと水泳の履歴まで取れるそうです。

ほか、いろいろおもしろいLTがありましたが、公開は割愛させてください。特に最後の「とあるゲームアプリをより便利に遊べるApple Watchアプリ」の試作品は、腕に付けて動いているところの写真にとどめておきます。

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続けて次回は、ガジェットというには大柄ですが「電気自動車を借りてきた編」をお届けしようと思います。

*1:補助額には上限があります。2,180,000円のApple Watch Editionを購入すると、会社が1,090,000円出してくれるわけではありません